金融のプロはどれくらいの運用利回りを出すの?
実際に公開されているボートフォリオからどれくらいの成績か計算したものを見せよう。
目次
日本ではあまり知られていないデータ
アメリカの有名な運用ファンドは年利何%で運用するのか?そんな疑問を抱いたことはないでしょうか。今回は個人的に選んだ有名なアメリカの運用会社9社を選び、2020年から実際にいくら利回りを上げているのかまたどういった銘柄を買っていたのか分析したいと思います。
四半期運用成績表
表は四半期対比ごとの各運用会社のパフォーマンス(%表示)を示しています。ぱっと見ではいまいちわかりませんよね。そこでもし仮にこれらの運用会社が100万円を2020年から運用した場合どの会社がどれくらい増やせるのかというデータに変換したいと思います。
実際に行うファンドではもちろん運用金額が大きいためにあらゆる株式に振り分けることができるのですが、実際には100万円だけでは同じポートフォリオを作ることは難しいでしょう。
今回は簡易的に四半期のポートフォリオ成績表の%から「100万円を運用したら?」ということで換算した値で計算します。もう一点注意点は、これらのデータはあくまで13F Filingという報告機関に登録されている銘柄のみで計算していますので実際のファンド全体の運用成績とは異なる可能性がある点ご了承ください。あくまで運用している米国株のみで計算した成績表です。
実際に成績表が公表されているのね
有名ファンドが2020年から100万円を運用したら…
みなさんもご存じの運用会社が多いのではないでしょうか。これらは金融の世界でももちろん有名です。かの有名なウォーレンバフェットが率いるバークシャーハサウェイのポートフォリオについて解説した投稿はこちらありますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
2021年はアクティブファンドの8割以上がS&P500に負けたという年のようですが2020年に大きく伸ばした貯金で伸びが維持されています。特に2020年第一四半期の成績が良く、50%を超えるリターンを出しているファンドもありますね。
1年で100万円を300万円近くまで伸ばしたダントツの会社Tiger Global Managementってどんな会社なのでしょう?
みんなある程度一定の範囲におさまっているけど突出しているこのファンドはなんだろう?
TIGER GLOBAL MANAGEMENTってどんな会社?
世界的なインターネット、ソフトウェア、テクノロジーの公開株、未公開株に投資するニューヨークの運用会社です。資産100億ドル(約1兆円)以上のビリオネア、Chase Coleman によって2001年に設立された運用会社です。
運用資産は約9.5兆円。彼はアメリカで活躍したヘッジファンドマネージャーのJulian Robertsonが運営するTiger Managementにて1997年から2000年までテクノロジーのアナリストとして勤務。
ロバートソンは2000年にTiger Managementを閉じますがその後約25億円を預けたのがコールマンのファンドTiger Global Managementのはじまりです。
ロバートソンの元で働いていた社員はその後独立し各々がファンドを始めます。その数30以上。総称しTiger Cubsと呼ばれています。後継者のコールマンは2001年にTiger Technologyを設立、その後ヘッジファンドとして成長し、今のTiger Global Managementができました。従業員は100人程度。
ファンド引退後に弟子たちがファンドをはじめ、その弟子たちに投資をするなんて規格外な人だったのね。
気になる保有銘柄
投資戦略としては上場後も継続保有する前提でシリーズAからIPO前までソフトウェアやIT企業に投資しています。今回はその中でも上場株投資分野に絞ってご紹介しますね。
上記はどんな銘柄が何%含まれているかの図です。(1%以下は省略させていただいています)一番割合多く締めているものが7%ですから割とまんべんなく降り得分けられていることがわかります。
銘柄で見るとたしかに多種多様な株を買っているように見えますが、業種別にみると見方が変わってきます。なんとポートフォリオ全体の50.25%がITの業種で占められています。もともとテクノロジー系の銘柄アナリストだったのでそれらの業種割合が多いのは納得です。
2020年の初期には27%ほどだったものがその約倍の割合を占めているということですね。これはコロナショックにより落ち込んだ景気の対策で行われた金融緩和と利下げによってハイテク株などのグロース銘柄が大きく伸びた波に乗っかったのだと考えられます。ただこのポートフォリオで行くと、今後利上げが行われる予定の2022年に同じパフォーマンスが出せるかは見どころですね。
ちなみに上はVGTといってアメリカのITセクターの企業銘柄を集めたETFです。2021年も堅調に伸びていますがやはり、2021年後半から2022年はじめはいったん踊り場状態ですね。今後もテックの割合を増やしていくのか減らしていくのかが注目です。
テック企業への熱い思いを感じるね
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