私が一般社団法人日本カーボンニュートラル機構の理事長を務めている関係で昔から何回かこちらのブログでもカーボンクレジットの紹介をさせていただいています。
今日はそんな中でも誰でも少額でカーボンクレジットに投資する方法の中でもETFというものに絞って解説したいと思います。
カーボンクレジットの市場は2021年で
119兆円
というでかさ。日本では一時期東京証券取引所で4か月だけ取引できていましたがこちらの取引額は約3億円なので1年換算しても約9億円です。
この119兆円ですがヨーロッパの取引システムのボリュームが大半で、なんとヨーロッパの取引価格は
1年で2倍以上
に成長しました。
日本のJクレジットは再生エネルギー由来のもので3000円。2016年時点で500円ですので7年で6倍になっています。
さて、これらクレジットは基本的には法人でしか保有できないのですがもちろん個人でも投資したいですよね?
できますよ!
これも様々な証券会社に手あたり次第声をかけようやく見つけたものです。
どこの証券会社?どうやって口座開設?というのは個別で請け負いますがまずはどのようなETFが世の中あるのかというのをご紹介します。
目次
今日紹介するのはKrane Fund Advisorsという会社。この会社は主に中国、カーボン、天候などに関する商品を開発しています。2013年に設立されて2017年にはCICC(中国国際金融)と戦略的パートナーシップを結びました。
そのKraneSharesが開発したカーボンクレジットのETFは主に4種類存在します。下記は2023年3月31日時点でのKraneSharesのマーケットシートからの抜粋です。
ファンド詳細 | KRBN | KEUA | KCCA | KSET |
---|---|---|---|---|
概要 | 世界中のカーボンクレジット市場の価格を反映させたETF | ヨーロッパのカーボンクレジットの価格を反映させたETF | カリフォルニア取引所におけるカーボンクレジット価格を反映させたETF | ボランタリーマーケットにおけるカーボンクレジットの書価格を先物取引所から抽出。CME先物取引所で行われているN-GEOsやGEOsなどの先物価格を反映。 |
上場市場 | NYSE | NYSE | NYSE | NYSE |
ファンド運用費用 | 0.78% | 0.78% | 0.78% | 0.79% |
ファンド開始日 | 2020年7月30日 | 2021年10月5日 | 2021年10月5日 | 2022年4月27日 |
ベンチマークインデックス名 | IHS Markit Global Carbon Index | IHS Markit Carbon EUA Index | IHS Markit CCA Index | S&P GSCI Global Voluntary Carbon Liquidity Weighted Index |
運用総額 | $635,269,435 | $29,683,883 | $231,227,033 | $1,768,600 |
過去1年の利率 | +4.43% | +6.12% | -1.82% | -82.23% |
運用開始時からの利率 | +144.15% | +31.00% | -0.68% | -82.35% |
IHS Markitsという世界で初めてカーボンクレジットのインデックスを開発したものをベンチマークに運用しているETFです。
現在ヨーロッパ、北アメリカの主要なキャップアンドトレード市場の価格を基に算出しています。
European Union Allowances(EUA)、California Carbon Allowances(CCA)、the Regional Greenhouse Gas Intiative(RGGI), United Kingdom Allowances(UKA)の世界主要カーボンクレジット市場4つの価格を反映させています。
割合でいうとやはり、ヨーロッパの先物が60%近く反映されています。
ではここでより詳しくそれぞれの市場についても少し触れましょう。
こちらもKraneSharesより抜粋した各市場の概要です。
世界で最も古い取引所といわれているのがヨーロッパETS(ちなみにETSはEmission Trading Systemの略で取引所って意味です)なんと2005年に設立されました。
EUの排出の40%がこちらで取引されており、27の参加国にアイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインが参加しています。
2020年にはスイスが提携。この取引所が運営されてから43%の排出削減が見られました。
量で見ても14億トンCO2が取引されているのは世界一です。取引額でいえば2021年に1か月当たり
$30billion(約4.2兆円)
が取引されています。
このヨーロッパ取引のみを反映させたETFがKEUAです。利益率でいえばどのETFよりも高いといえます。
こちらもIHS Markitが開発した指数に則って運用されています。
このETFはカリフォルニアのカーボン取引所キャップアンドトレードを基に算出した値で上下するものになっています。
カリフォルニアのキャップアンドトレード制度は2012年に取り入れられ、今は80%のカリフォルニアが排出する温室効果ガスが取引されています。
2014年にはカナダのケベック州も参加したことで有名です。
ETFのパフォーマンスとしてはあまり上がってはいませんが長期的に見てという意味ではできたばかりで上昇トレンドで勢いがありますから期待できるかもですね。
こちらもグローバルのカーボンクレジット市場に投資できる商品になっています。
じゃあKRBNと同じじゃない?ってなりそうですがベンチマークにしている指数がこちらはS&Pです。
しかもこちらは金融界隈でも取引が活発に行われているあのデリバティブ市場CMEにおいてN-GEOやGEOで先物取引されているものをベースにした商品です。
ざっくりいうとプロの投資家が多い市場になっており、若干投機的な動きをしているようにも見えます。
まだ出来上がって1年くらいしかたっていないのでだいぶ後発組のETFになります。
CMEグループによるとカーボンクレジットのボランタリーマーケットは将来の排出量取引目標を達成するために取引時価総額は約15倍に成長する必要があるようです。
ちなみにN-GEOは有名なVerra機関主体のカーボンクレジット。主に農業や森林、農地開拓などの天候問題や地域貢献、生態系の維持に重点を置いたクレジットです。
一方GEOはICAOやCORSIAなどイギリスの方の機関が定めたクレジットです。
価格は伸び悩んでいますがCMEの先物で取引されていると聞いたらこの中ではだいぶ投機的な取引が多そうなイメージです。明らかに上場以来右肩下がりなのでせめて200日移動平均線を超えてからの投資がいいかもですね。
現状運用金額も約1億円と小さいので心配ですが今後の伸びに期待です。
結局どこの証券会社で買える?
さて、結局どこの証券会社で買えるかというと、
フィリップ証券というシンガポールの証券会社から今回交渉をさせていただきました。
シンガポールの会社と言っても日本に支社があるのでしっかり日本でも金融庁登録されている会社です。
・日本にいながら
・ネットだけで
・無料で口座開設
できるところがおすすめです。
詳しくは下記、一般社団法人日本カーボンニュートラル機構の説明会でお話しますが、このブログを読んでいただいている皆さんには先に口座開設始めていただければと思いますのでぜひ試してみてくださいね。
さらに個人的に来に行っている部分が株を買っていない預け入れている資金は自動で運用してくれるところです。もちろんそういうスイッチをONにしないといけないのですが日によって変わりますが年利4%くらいだったとおもいます。
むしろおいておくだけでもいいんじゃないかっておもっちゃいますよね。
まとめ
さていかがでしたでしょうか。もちろんこれ以外にもカーボン関連の投資方法はいろいろあります。ちなみに日本と世界を比べた価格表を作りましたのでご覧ください。
これ、海外に日本の価格が収束するって考えたら上がっていきそうですよね。単価は1トンCO2でドル表示です。
カーボンクレジット事業を行っている会社の株を買うという手もありますね。ただ調べた範囲で日本人の個人が簡単に口座を開けられて純粋にカーボンクレジットのマーケットに投資する方法としてはこれがとりあえず見つかりました。
具体的にどこの証券会社でどうやったら開けるのかという内容ですがこちら私が代表を務める
一般社団法人日本カーボンニュートラル機構の説明会にて解禁したいと思います。
6月30日大阪開催
7月7日東京開催
7月28日福岡開催
もちろんETFがメインの会ではなく、日本や世界のカーボンクレジット事情全てに関する説明会です。
興味のある方はこちら↓よりまずは申し込みくださいお問い合わせください。
マネトレ大学
ゴールドマン時代1年目に習う金融知識をまとめたマネトレ大学というのをやっております。
無料ライングループに登録すると以下の特典がついてきますのでぜひご参加ください。
◆まずは無料LINE登録で特典をGET
-マーケットを読むのに必要な金融ワード18選
-金融プチコラムBOOK
-有料級!入力するだけで老後のイメージができる人生簡単設計シート
-(なんか動画あれば)
-あなたの今のレベルが3分でわかる!金融検定シート!
-有料級月1回、マネトレ大学卒業生が行うトレーディング勉強会の動画視聴
コメント