株をはじめるにあたり最低限知るべき知識は以下です。
- 商品を知る
- マーケットを知る
- 取引方法を知る
この記事ではもともと家賃4000円の学生が米国大手証券会社ゴールドマンサックスに入社して勉強し、その後人生を通して投資を行っている筆者が、
実際に今から株をはじめてみようという方に向けて知っておいてほしい知識を紹介します。
なお、個別でいろいろ聞きたいという方のために無料LINEグループもありますのでぜひ登録してみてください。
目次
- 1 商品を知る
- 2 個別銘柄とは
- 3 個別銘柄投資のメリット
- 4 個別銘柄投資のデメリット
- 5 SVBから始まる欧州にまで広がった金融不安(ディスクレディスイス)
- 6 投資信託とは
- 7 ETF(上場投資信託)
- 8 S&P500に実際に投資した結果を公表しちゃいます
- 9 非上場型投資信託
- 10 「ちょっと待てぃ!!!!」日本の投資信託の罠
- 11 マーケットを知る
- 12 株式市場のミカタ&予測法
- 13 取引方法を知る
- 14 証券口座を開ける
- 15 総合証券(店舗型)
- 16 ネット証券
- 17 おすすめの証券口座の決め方
- 18 特定口座と一般口座の話
- 19 新NISAの仕組みを徹底解説!使い方とおすすめのシミュレーション
- 20 発注画面及び発注方法
- 21 まとめ
- 22 マネトレ大学
- 23 まずは無料LINE登録で特典をGET
商品を知る
上記は一般的に金融商品を大きく5つに分けたものですがもっといろいろなものもあります。
株式で取引できるものは大きく2つに分かれます。それが
投資信託と個別銘柄です。初心者はまずはここから覚えましょう。
個別銘柄とは
「単体企業の株」のことです。ANAや三菱商事、ソフトバンクグループなどみなさんが聞いたことがある企業の株を単体で買うことができます。
この個別株投資メリットとデメリットがあるのでご紹介
個別銘柄投資のメリット
- 好きな企業を応援できる。
- その企業単体の配当金が出た場合、もらえる。
- 株主優待がある株の場合もらえる。
- 会社分析の勉強ができる。
一方メリットだけではありません。
株主優待というのはその企業の株を持っておくだけでもらえる特典のようなもの。たとえばJAL,ANAは株主優待券を使えば飛行機代が半額近くになったりします。
一方配当金もその株をもっていることで企業が稼いだ利益の一部が配当金として投資家に分配されます。
もちろん1つの銘柄に投資することによってその銘柄の上昇からフルで恩恵を受けることもできます。
たとえばこちら
上がり方が急すぎてなんの銘柄かわからないですよね。
こちら執筆時点で大変人気な三菱商事株です。私の母親が1年前から買っているのですが、なんと利益率が+117%超えています。
つまり資産が2倍になったということです。
2020年には2400円付近だった株価は
2023年6月時点で7400円になっています。
もしこの頃から投資していたら資産は3倍になっていますね。
よく高配当銘柄に投資してみるというような企画や考えがあると思いますが高配当銘柄の罠をまとめた記事もご覧ください。
個別銘柄投資のデメリット
- 100株単位だと売買最低金額が数十万円になる。→SBIなら1株から購入可能
- 価格の変動が大きい
- そもそも買うときにどの企業にしようか迷う。
- その企業が潰れてしまったら株は無価値になる。
一番のデメリットはその企業の経営不振により株価が暴落したり破産したりすると株が無価値になってしまうところです。
私が過去に投資した失敗例をあげましょう。
こちら昔有名だったクレディスイスというスイスの有名な金融機関です。
2023年に入り、株価は急落。経営不振や内部の資金調達問題などを繰り返し破産、UBSというスイスの銀行に安値で買収されることになります。
図の3月の部分で株価が大きく下落しているのが読み取れます。
結果から言うと株が無価値になったわけではないのですが、「さすがに潰れるほどではないだろう」と甘く見ていた私が購入したクレディスイス株は-86%とほぼ価値がない状態まで下がった末にUBS株に変換されました。
あと何年待ったら元値までもどるんだろう。。。となりますが生きているうちに戻ればいいなと思います。
クレディスイス株に何が起きたのかもっと詳しく知りたい方は下記ご覧ください。
SVBから始まる欧州にまで広がった金融不安(ディスクレディスイス)
SVBのニュースから始まり金融機関への不安はアメリカだけかと思いましたがまさかの飛び火して欧州に広がりました。スイスの歴史あるクレディスイスの株価も急落しています。今回はPart2でこちらの解説もします。
Part1を知りたい方はこちら
こういうことがあるのが個別銘柄投資の怖さなのです。
- 個別銘柄に投資をすると株主優待や配当金がもらえる。
- 単価が高い場合があり、少額では始めにくい。
- その会社の業績によっては株が最悪無価値になることもある。
では、こういったデメリットを回避することはできるのでしょうか。
それを可能にするのが次に紹介する投資信託です。
投資信託とは
投資信託とは「いろいろな企業の株をセットで買えるバスケット」のことです。初心者はまずはこちらから投資してみることがオススメです。
「卵は一つの籠に盛るな」
という格言を聞いたことがあるかもしれません。
自分の資産をAという個別銘柄に投資したときにAという会社が無くなってしまえば自分の資産はなくなってしまいます。
しかし、A,B,C,D,Eをセットで買うことができたら、最悪Aがダメになっても残りの銘柄で価値が残ることになります。
先ほど個別銘柄で上げたデメリットは単体の企業の業績が悪い場合株が無くなる恐れがあるというところでした。
そこで、投資信託という商品を買えばいろいろな銘柄をセットで買うことができるのです。
- 投資信託を買えばいろいろな銘柄にセットで投資することができる。
そしてこの投資信託にも2種類の分類があるのでそちらをご紹介します。
ETF(上場投資信託)
個別銘柄は東京証券取引所に上場しています。
この上場というのは誰でも取引できるようになり、価格があり、常に変動して、買いボタンを押したら買える状態という意味です。
個別銘柄のように取引できるセット商品がETFです。
このETFにも様々な種類があります。
管理会社はこのETFを管理している会社です。
ご覧の通り、セットの基準はいろいろあり、一番シンプルなものでいうと日経平均連動ETFやJPX日系中小型株指数は中小型株を集めたETFだったり、分野別に食品ETFは食品銘柄をセットにしたグループになっています。
そして最大のメリットは低価格ということです。先ほど個別銘柄は数十万円という価格で買わないといけない話はしましたが、こちらのETFは1000円~1万円程で購入が可能です。
みなさんがNISAなどの仕組みで取引するETFで有名なのでいえばS&P500という米国の企業ベスト500のようなセットを買われている方が多いです。
S&P500に投資してみた実績を見たい方は下ものぞいてみてくださいね。
S&P500に実際に投資した結果を公表しちゃいます
以前S&P500をイチから罠まで解説という題名でブログを書かせていただきました。
大変反響があり、とても勉強になったとの意見をいただきましてありがとうございます。
今回は実際に私のお客様で運用している口座を名前を伏せることを条件に許可いただいて実際にS&P500を運用するとこのようになるという実例をもとに解説いたします。
非上場型投資信託
ETFと対をなす概念に非上場型投資信託というのがあります。
その名の通り上場していないので買う場合は証券会社のページから申し込みをする形で買うことになります。
ちょっと面倒と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
つみたて投資で人気な「積立設定」一度設定してしまえば永久的に自動積立をしてくれる機能はこちら非上場型投資信託で可能です。
中には積極的に利益を狙いに行くファンドもあったりします。
ファンドも種類が大量にあり、ピンキリです。
ですが一般的にETFはあらかじめセットになっているのを買うだけなのに対し、投資信託は運用者の裁量が入る分手数料が高くなるデメリットがあります。
こちらも過去に投資信託の罠ということでまとめた記事があるのでぜひ見てみてください。
「ちょっと待てぃ!!!!」日本の投資信託の罠
2024年から新NISAなどがはじまりますね。
これを機に投資を始めようという人がさらに増えてくると思われます。
以前S&P500で罠についてお話をしたブログがありましたが、今回は日本の投資信託における罠です。
それが
毎月分配型投資信託…
この章のまとめです。
- 投資信託の中にETFと非上場型投資信託がある。
- どちらも個別銘柄のバスケット
- ETFはリスト通りに売買できるだけ
- 非上場型投資信託の中にはプロが銘柄選定して市場に勝つように運用しているものもある。
- 手数料はETFの方が非上場型投資信託より安い
- 初心者はまずはETF投資で興味のある分野全体に投資してみる。
マーケットを知る
株の仕組みと商品をわかったところでさっそく「買ってみよう」となっても買えるものではありません。
ここでは株をとりあえず投資してみるにあたって最低限必要な知識と市場について解説します。
上記は世界のマーケット時価総額(2030年予想)なのですが、今でもそれほど比率は変わらないです。
やはり一番大きいのは米国市場。一番成長しているのも長期で見ればいまのところ米国市場です。
海外の市場を見る上で先ほどのETFのように銘柄がセットになっている指標が注目されます。
逐一「どの銘柄がどれくらいあがって、、、、」と調べるのは非常に面倒です。そこで米国株セットがどれくらい上昇、下落しているかによってまずは全体感を捉えます。こういったセットのことを株価指数といいます。
ダウジョーンズ、ナスダック、S&P500この3つは米国市場を見る上で重要な指数です。
ご覧いただいている画像は2023/6/21の米国市場の動向ですが全ての指数が下がっていることから
「今日は米国株下がったのだな」ということがわかるのです。
これが森を見るというフェーズ。これで全体を把握します。
ここから業種→個別銘柄というように分析を進めていくのですが、これも過去に詳しくブログを書いています。
今はこういったざっくりマーケットを捉えるということが大事です。
全体の株が下がっている時に買ってもさっそく下がるところからスタートになりますからね。
株式市場のミカタ&予測法
株式市場って毎日どう動くかなんて誰にもわからないですよね。もちろん私にもわかりませんが、普通の方よりは少し予想の的中率が高いと思います。さて私も某証券会社にて働く前はただの素人大学生でした。そこからいろいろ学び初日には数億円のボタンを押す作業におどおどしたりしましたがそこで学んだものの一つにこの株式市場の予測法があります。そこでは株をもちろん扱っていたのですが、…
そしてわれらが日本の主要株価指数もチェックしておいた方がいいものです。
日本株は大きく3つ、日経平均株価、TOPIX、マザーズ指数です。
この3つの動きを理解しておくと日本が今上がっているのか下がっているのかがわかります。
たとえば上記のように日経平均株価は下がり、マザーズ指数が上がっている場合、マザーズ指数というのは小型の銘柄が多く入っていることで有名なので、「今日の日本株は大型の銘柄はさがったけど小型が上がったんだなぁ」と予想できるわけです。
私のツイッターアカウントではこの最新の指数の動向を毎日投稿しています。気になる方はぜひおこしください。
- インデックス(株価指数を見ることでまとめて株が上方向なのか、下方向なのか知ることができる。
- 米国重要3指標(ダウ指数、ナスダック指数、S&P500指数)
- 日本重要3指標(日経平均株価指数、TOPIX指数、マザーズ指数)
- インデックス見た後は各業種を深堀していく
- その後個別企業で大きな波に乗る。
取引方法を知る
買いたい銘柄が見つかったら今度は買うための準備をしなければいけません。
- 証券口座を開ける
- 証券口座に入金する
- 取引画面にて株を検索
- 株数、数量、成行OR指値で発注
の順番で解説していきます。
証券口座を開ける
株を買うには個人・法人であっても基本的には証券会社口座の開設が必要になります。
なので初心者の方は証券口座を開けることになります。
株は東京証券取引所で取引されますが、個人の人が直接アクセスすることはできません。
そこで、東京証券取引所へのアクセス権限を持っている証券会社に口座を開き、その口座を通じて売買するのです。
ではどの証券会社が一番良いのでしょうか。
証券会社は大きく2種類に分かれます。それが、、、
- 総合証券(店舗型)
- ネット証券
です。この2つは何が違うのか下記比較表です。
項目 | 総合証券(店舗型) | ネット証券 |
---|---|---|
口座開設の方法 | 窓口・電話 | ネット上 |
売買注文 | 相談可能 | 基本的に自己判断 |
口座管理費用 | 発生する場合がある | 無料 |
取引手数料 | 高い | 安い |
総合証券(店舗型)
総合証券は有名な大手証券会社、野村證券や大和証券などをイメージしてもらってよいでしょう。町中を歩いていて店舗を見つけられる方です。
これは担当者という人もついてくれていろいろアドバイスもしてくれます。
運よく言い担当者に当たるといろいろ聞けますが、中にはもちろんイマイチな人もおり、初心者の人が思わぬ損をしてしまうケースもあるのです。
ネット証券
こちらは最近になって台頭してきた証券会社ですが、SBIや楽天証券、マネックス証券などです。
基本的にネットですぐに口座開設ができて、店舗もないため自己判断で株を買う必要があります。
もちろんその分コストがかからないということです。
個人的には初心者の方にはネット証券を開設することをお勧めします。
一人でやらないといけないというハードルはありますが、相談の割に手数料は高いですし、意外と手間はやってみるとかかりません。
ネット証券の中でもどの証券会社にしようか悩んでいる方は一度過去にまとめたブログを覗いてみてください。
おすすめの証券口座の決め方
最近はTwitter、Instagram、LINEグループといろいろな方から質問いただきます。特に多いのが「投資をはじめたいのですがどの証券会社を開けばいいですか?」という質問です。たしかに世の中証券会社はいっぱいです。どれにしたらいいかって始めてだったら迷いますよね。私も仕事上そういう質問を多く受けるので一気にここで選び方からポイント・・・
- 株を買うには証券口座を作らないといけない。
- 店舗型の総合証券とネット証券がある。
- ネット証券の方が手数料、コストがかからない。
- 初心者の方にはネット証券がおすすめ
- 見やすい画面がいい→楽天証券、海外取引もガンガンやっていきたい→SBI証券
特定口座と一般口座の話
口座開設を進めていくと初心者の方に一番聞かれるのが「特定口座と一般口座どちらであけたらいいんですか?」という質問です。
結論から言うと初心者の人が口座を開ける時には
特定口座→源泉徴収アリ
という選択でだいたいの方は問題ありません。
株を売買して利益が出た場合一般的に利益の20.315%の税金がかかります。
例えば、、、
1000万円で買った銘柄が1200万円になって、200万円の利益が出た時、実際に手元に残るのは
200万円-(200万円×20.315%)=1,593,700円
です。
この納税を自分たちでするの大変ですよね。ということであらかじめ口座の中で税金を引いてくれますよというのが源泉徴収アリなわけです。その他の選択肢の場合、自分で計算して確定申告などで申告する必要があります。
では、どのような人が自分で確定申告側を選ぶのか、
一つ例を挙げると「給与以外の所得が20万円以下である場合、確定申告をしなくてよい」というものがあります。
仮に株なんかを取引する過程で20万円以上利益を生み出さないのであればこちら一般口座を開設してもいいかもしれないですね。(詳しくはお近くの税理士に問い合わせください)
そして、ある一定の金額まではこの税金がかからないという制度が今流行っているNISAというものです。
上記計算でいうと40万円ほどが税金で取られるはずだったのが取られないって考えたらすごいことですよね。
こちらも詳しくは過去のブログに書いてます。2024年から始まる新制度ですのでぜひ知っておきたいです。
ちなみにYOUTUBEもあるので見てみてください。
新NISAの仕組みを徹底解説!使い方とおすすめのシミュレーション
2024年から新NISAというのがはじまりますが、そもそもNISAがなんだったのか、いったいどう変わってどうなったのか。そして今後始める人も始めている人も一体どうなっていくのか。それと今後のおすすめ投資法を合わせて解説したいと思いますのでこのページでNISA関連はバッチリです。ぜひ活用してください。
- 一般的に口座開設の設定は特定口座→源泉徴収アリでOK
- 2024年から始まる新NISAを使えば税金を一定金額までは払わなくて済む
発注画面及び発注方法
今回は一般的な個別銘柄の取引方法について解説します。
どこの証券会社で開いてもほぼ同じ要素で構成されています。
銘柄コードで自分の買いたい企業の銘柄を検索。
その株価を見て、株数を入れて発注ボタンを押せば買えはするのですが、
株数×株価=必要な売買金額
になります。
なので株価1000円の銘柄を100株買う場合
1000円×100株=10万円
がこの株を買うのに必要な金額になります。
一般的には100株単位の購入ですがSBI証券だと1株から購入することも可能です。
ここで重要な発注方法について2種類の発注方法をご紹介します。
それが成行注文と指値注文です。
成行注文とは、「値段はいくらでもいいから今すぐ買いたい!」ってときに出す注文方法で、値段が急激に動く場合、注文が成立しなかったり、離れた価格で注文が成立したりということになる一方スピード重視で買えます。
一方指値注文とは、「この値段にならないと買わない!」と決めて出す注文です。そのため、その価格まで行かないと注文が最悪成立しないという場合があります。
スピード重視の成行注文か、価格重視の指値注文かですね。
初心者はまずは買ってみるということを重視したいので「成行注文」をおすすめします。
- 株価×株数=その株を買うのに必要な金額
- スピード重視の成行注文か値段重視の指値注文
- 初心者はとりあえず株を買ってみたいなら成行注文で出してみる。
まとめ
いかがでしたでしょうか。初心者の方向けに株を知るところから買うところまで一通りの流れを紹介してきました。
- 商品を知る→個別銘柄、投資信託、ETFなどがある。初心者は値動きの少ないETFから
- マーケットを知る→米国市場が一番大きい、3代指標(ダウ、ナスダック、S&P500)は必須のチェック項目
- 取引方法を知る→証券口座を開けて銘柄を打ち込む、初心者はまずは成り行き注文で発注してみる。
もちろんこのブログだけではわからないし、一人だと不安ということもあるかもしれません。
下記より無料line登録をしていただければなんでもお答えいたしますし、さらに深堀して勉強したいという方に向けて朗報です。
マネトレ大学
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