主要株価指数1週間の動き
1週間で見ると米国株は多少の下落。10月末は今年でもまれに見る上昇の月でしたが、11月月初からはFOMC様子見ムードです。
香港ハンセン指数は2%以上の上昇。Standard CharteredとHSBCが中国経済はコロナから復活することを予想。
「香港経済はかつてないほど強い」とStanchartのCEOであるBill Wintersは述べています。
対年比で香港のGDPは4.5%落ち込んでいます。そんな中ですが香港における主な銀行であるStanchartは四半期の利益が40%増という記録を出しています。
ただ、これら銀行も今の中国の不動産バブル崩壊が懸念点として残ることは言及しています。
先週も記事で香港ドルの下落と、中国株のテクニカル反発を予想しましたが、来年の上昇を視野に入れて投資するのはアリでしょう。
業種別にみるとまた資源関係が上昇してきました。原油関連株は3.95%の上昇。
ITはGAFAMの悲惨な決算を乗り越えマイナスで推移しています。全体指数を引っ張った感じですね。
GAFAMといわれていたのはちょっと前、今回の決算はアップル以外悲惨なものです。
生き残っているのはアップルのみで2022年の年初来からでいうと
META:-62%、NFLX:-50%、GOOGL:-35%、AMZM:-32%
特にMETAは新しく投資しているメタバースの収益反映が思ったより先になるのが嫌気されましたね。
さてここからどこが復活するのか。もともと過大評価されていたのもあるでしょう。すぐの反発は厳しそうです。
イールドカーブを見ると年限が短い債券利回りが上昇、また長期の利回りは下がっていることからだんだん市場が来年のインフレ率鈍化を織り込み始めていると考えられる。
今日はなんといってもFOMC。市場では0.75%利上げが織り込まれている。11月1日から2日間にわたって開催され、4会合連続で0.75%利上げ実施が大方の予想です。
ゴールドマンサックスの予想によるとFRBが今週のFOMCで0.75%の利上げを実施した後に12月に0.5%、来年の2月に0.25%、3月に0.25%の利上げで3月末までに政策金利のFF金利誘導目標を5%まで引き上げると予想している。
米10月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は45.2と20年6月以来の最低水準
米10月ダラス連銀製造業活動指数も-19.4と6か月連続マイナス。
経済が利上げに耐えられると踏んでの利上げだったが、最近の景気指数の悪さからして無茶な利上げはしてこないのではというのが大方の予想である。
利上げ発表とパウエルさんの発言に基づく株価データ
私が日ごろから大変参考にしているGURUというツイッターアカウントの人が書いていた記事なのですが、毎回FOMCの時の利上げ発表からのパウエル記者会見までの株価の流れが同じのようです。
FOMCで金利の発表があるのが2:00ESTでパウエル記者会見が2:30EST
この間に株価は下がってその後上昇するのが今年は全てのFOMCに当てはまっているようです。
もちろん9月もきっちり同じ動きをしたらしく理由は謎ですがとても興味深い結果です。
今回うまいこと同じ動きをしたら少し12月でトレードしてみるのもアリですね。
為替一週間の動き
ドルはスイスフランと円に対して上昇。元々この2つは金利が低い通貨なのでドルは弱い印象。実際EURUSDやAUDUSDは大きく下落。ユーロの下げが大きく影響したと考えられる。
コモデティ1週間の動き
コモデティは一週間で小麦が大きく上昇。原油がじわじわまた上がりだしている点が要注意ですね。
さてゴールドマンの有名なコモディティリサーチのグローバルヘッドであるJeff CurrieがCNBCでコメントしていました。
インフレと金利上昇、地政学的リスクにヘッジ(備える)のには原油とコモディティが最も適しているという記事です。
今世界で浸透しているこの3大リスクを同時にカバーできちゃうんですからいいですよね。
こちら北アメリカ天然資源ETFなのですがS&P500が年始から20%近く暴落しているのに対して今プラスですいいしています。
ゴールドマンの予測によると2023年の第一四半期では1バレル当たり115ドルまで上昇することを予想しています。現在90ドル付近ですから25ドルの上昇ですね。
さらにリスクとしては需要のひっ迫。10月にバイデンが今年12月までにからアメリカのSPRからの供給を1000~1500万バレル増やすことによる来年の枯渇。
ユーロにおけるロシア禁輸がさらに12月供給を締め付ける予想をしています。
ETFでもいいですし、やはりこれを予想してなのかバフェットさんがだいぶ前から買っていたエクソンモービルは最高値を更新中。
やはり商社株につづきあの人はすごいなと見直したところです。
ジムクレイマーの株価予想
逆神という言葉を皆さんご存じでしょうか。投資の解説とかしているとその人がおススメした銘柄のほとんどが外れてしまうコメンテーターのことを言ったりします。日本でも逆神YOUTUBERはいますよね。「この人の言っていることと逆のことやったら勝てるよね?的な人です。」
さて、ウォールストリートジャーナルにその名言を書かれた男がこのジムクレイマーです。CNBCでは彼が担当する「Mad Money」というコーナーが人気で何より熱血系のその紹介の仕方が人気です。
さて、とはいえ彼はすごい人なので紹介します。
アメリカフィラデルフィアの郊外で幼少期を過ごし、ハーバード大学に進学、法科大学院まで行き、その後1984年にゴールドマンサックスに入社してトレーダーとしてキャリアを開始します。その後1987年に独立。
ヘッジファンドCramer Berkowitzを設立。13年間年率平均24%を生み出した伝説のファンドです。
2001年のITバブル崩壊の時にS&P500が―11%のナノに対して+36%を記録しています。
その後パートナーに業務を託して投資の世界から引退します。引退後は投資情報をウェブで提供するTheStreet.comを設立。
これが上場までしています。ActionAlertPlusでは彼のポートフォリオも公開しているのでそちらもぜひご覧ください。
1990年代後半からCNBCで司会を務めた後に2005年からMadMonyのコーナーをしています。
さて、そんな有名な彼ですがその予想はなかなか思い切り外れることが多く、この前のMetaの決算はずしの時も謝罪してました。
そんな彼の姿をみてWallstreetjournalというアメリカで人気の新聞は彼のことを逆神と言っています。
さて、CNBCの最新の彼のコーナーでなんとS&P500が今年の年末に大きく上昇するという予想が出ました。
図を載せておきますが、彼が使っているSeasonal1chartは季節性チャートといってここでも何回も紹介している過去のチャートの平均です。
例年確かに年末はあがるのでそりゃそうって感じなのですが彼がそれを言ってしまうとまた逆に言ってしまうのではと怖くなりますね。
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